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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第3章 偶然という運命の悪戯
 にべもない科白を投げつけても、男は怯まない。何を言うでもなく、芳華の後をついてくる。
「良い加減にして、これ以上しつこく付きまとってきたら、役人を呼ぶわよ」
 ついに芳華が叫ぶと、男が何か言いかけたその時。
 ヒュンと唸りを上げて飛んできたものが芳華の鼻先を掠めた。
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