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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第3章 偶然という運命の悪戯
「危ないっ」
 咄嗟に男が芳華の華奢な身体を庇うように包み込んだ。次の瞬間、芳華は男に抱かれたまま、地面に転がった。
「大丈夫か?」
 男が勢い込んで訊ねるのに、芳華は男にまだ抱きしめられたまま、茫然としていた。
「今のはなに? 何が起こったの?」
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