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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第3章 偶然という運命の悪戯
 次の瞬間、彼女は自分がよく知らない出逢ったばかりの男の腕に抱き込まれていることに気づく。しかも、男の綺麗すぎる顔がすぐ真上―互いの呼吸すら聞こえるほどの至近距離に迫っていて、芳華は彼に上からのしかかられているような格好だ。
「―っ」
 芳華が真っ赤になるのを男は真上から感情の窺えぬ瞳で見つめている。
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