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DIABOLIK LOVERS ~Another~
第2章 生贄の価値
最初からこれが目的だったのか……
ミズキは2人に落胆し、それ以降2人に話し掛けられても避けるようになった。
それでも、2人はミズキに絡み続けた。
ミズキが素っ気なくなると、今度は話し掛けるだけでなく、体に触れ始めた。
最初は、不意に手を握られた。その時は振り解いて逃げたが、次の日からは振り解こうとしても強く押さえ付けられて逃げられなくなった。
今では、まるで恋人のように肩を抱かれている。それも、指が肩に食い込むくらい強い力で。
嫌になって、同じクラスのライトに助けを求めたが、小さく笑って取り合ってもらえなかった。
だから、この2人が近付いたら耐えるしかなかった。
大人しく、表情を固めて、隙を見せないようにして…………

「返して。三年生の教室に持って行かなきゃならないの」
「良いって、一緒に行くって」
「俺も。灰川と一緒なら何処でも良い」

スタスタと勝手に歩き始める2人に巻き込まれ、ミズキも歩き出す。
同い年とはいえ、男の力は強かった。非力な自分が敵うわけなかった。
不服に思いながらも、階段を上がっていく。
その途中で、持田が口を開いた。

「なぁ、灰川? それからどうよ?」
「何が?」
「決まってんだろ。あの兄弟との生活」

それしか言う事がないのかと思い、ミズキから溜め息が漏れる。

「別に。持田君や木野君には関係ないでしょ」

冷たく突き放した言い方で、目すら合わせようとしない。
ミズキの態度は本当に素っ気ないものだった。

「いや、関係あるね。可愛いミズキがあの兄弟に好き放題されてるのが気に食わないんだよ」
「されてないよ。だから離して」
「じゃあ、なんであの兄弟と同棲してるわけ?」

先を歩く木野が内容を変えて問うた。

「気が付いたら同棲してた。それだけ」
「いやいや、絶対おかしいって」
「具体的には?」
「何の理由も無しにあんな奴らと同棲するなんて、狂気の沙汰だろ?」
「そう? 私は何の疑問も持たないけど」
「灰川ぁ、頼むから教えてくれって。なんであいつらと住んでんの?」
「俺も知りてぇな。なんで灰川が、あんな変人達と一緒に住み続けるのか」
「…………」

毎度、毎度、この質問に責められる。
ミズキはうんざりして何も言わなくなった。
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