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DIABOLIK LOVERS ~Another~
第2章 生贄の価値
「胸もだけど、腰付きもエロいよなぁ」
「ひっ……!」
太腿に這う手の感覚に、ぞわりと背筋が騒ぐ。
「あぁ、肌すっげー柔らけぇ」
「おいおい、もうそっち触んのかよ?」
「こんな白くて綺麗な肌、我慢できねぇよ。灰川、たっぷり可愛がってやる」
「いや…お願いだから、やめて…!」
――――彼らが兄弟なら、いくら触られても良い。
彼らがヴァンパイアなら、喜んで自分を投げ出した。
しかし、彼らは人間。自分に付きまとい、あるはずのない事実に託けて、カラダを弄ぼうと狙っている忌まわしい存在。
強引な男と、偽善者の男。
彼らの笑顔は、自分を惑わすピエロの仮面だ。
本当の自分を知らない人に身を捧げるほど、自分は落ちぶれちゃいない。
だから、必死で抵抗した。
自分が身を捧げるべきは、こんな薄汚れた人間ではない……!
「キスしてやるよ……可愛い灰川」
言葉だけ聞けば、兄弟達と何ら変わらない。
持田の目には、自分のどんな顔が映っているのだろう?
徐々に近付いてくる顔に、絶望しか抱けなかった…………
「お前ら、そいつを離せ」
聞き慣れた、苛立つ声。
「…………」
「…………」
「……スバル……」
不機嫌な表情で睨み返す2人と、1人にも関わらず真っ向から対峙する少年。
逆巻兄弟の末っ子、スバルだった。
「……聞こえなかったか? そいつを離せって言ったんだ」
再度念を押し、睨み付ける。
「……お前、一年の逆巻だな? 灰川は答えてくれねぇからお前に聞くわ、こいつといつも家でよろしくしてんだろ?」
「答える義理はねぇ。そいつを離してとっとと失せろ。俺は機嫌が悪いんだ」
「ひっ……!」
太腿に這う手の感覚に、ぞわりと背筋が騒ぐ。
「あぁ、肌すっげー柔らけぇ」
「おいおい、もうそっち触んのかよ?」
「こんな白くて綺麗な肌、我慢できねぇよ。灰川、たっぷり可愛がってやる」
「いや…お願いだから、やめて…!」
――――彼らが兄弟なら、いくら触られても良い。
彼らがヴァンパイアなら、喜んで自分を投げ出した。
しかし、彼らは人間。自分に付きまとい、あるはずのない事実に託けて、カラダを弄ぼうと狙っている忌まわしい存在。
強引な男と、偽善者の男。
彼らの笑顔は、自分を惑わすピエロの仮面だ。
本当の自分を知らない人に身を捧げるほど、自分は落ちぶれちゃいない。
だから、必死で抵抗した。
自分が身を捧げるべきは、こんな薄汚れた人間ではない……!
「キスしてやるよ……可愛い灰川」
言葉だけ聞けば、兄弟達と何ら変わらない。
持田の目には、自分のどんな顔が映っているのだろう?
徐々に近付いてくる顔に、絶望しか抱けなかった…………
「お前ら、そいつを離せ」
聞き慣れた、苛立つ声。
「…………」
「…………」
「……スバル……」
不機嫌な表情で睨み返す2人と、1人にも関わらず真っ向から対峙する少年。
逆巻兄弟の末っ子、スバルだった。
「……聞こえなかったか? そいつを離せって言ったんだ」
再度念を押し、睨み付ける。
「……お前、一年の逆巻だな? 灰川は答えてくれねぇからお前に聞くわ、こいつといつも家でよろしくしてんだろ?」
「答える義理はねぇ。そいつを離してとっとと失せろ。俺は機嫌が悪いんだ」