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DIABOLIK LOVERS ~Another~
第2章 生贄の価値
カナト「なるほど、良い案ですね。僕は賛成です。大事な餌を下等生物に汚されなくて済みますから」
アヤト「まぁ、確かに家に縛り付けたほうが良いかもな。いちいち探さなくて楽だし」

ほとんど全員、シュウの案に乗り気のようだ。
対するミズキは、それぞれの本気にも聞こえる発言に動揺が隠せなかった。

ミズキ「本気…?」
シュウ「なんだ? その怯えながら期待を含んだ顔……ククッ。本当にそうされたいのか? 俺は面倒だから簡単に……足枷でも付けてやろうか?」

冷たい足枷を嵌められて、まるで置物のように部屋の片隅座り込む自分…………
想像した瞬間、背筋がぞくぞくする感覚に襲われた。

カナト「僕だったら、君の全身を糸で絡め取って、操り人形にしてあげます……ふふ」
ライト「僕なら鎖で雁字搦めにしてあげる。もちろん、全裸にしてね。君の柔らかい肌に、冷たくて重い鎖が食い込むんだ…あぁ…きっと、痛くて気持ちイイよねぇ…んふっ」
アヤト「おっ、良い考えじゃねぇか。ただ、俺様なら有刺鉄線を使うな」
カナト「血まみれのマリオネットですか。ふふ、それも良いですねぇ」
アヤト「すぐに傷が治っちまうのが難点だけどな」
ライト「ミズキちゃんはどれがお好みかなー?」
ミズキ「…っ………」

ライトは後ろからミズキを抱き締めたまま、耳元で問い掛ける。
しかし、一方のミズキの顔は焦燥で強ばったまま微動だにしない。本気なのか冗談なのか分からない周囲の発言に混乱していた。
それを見て、レイジは心底呆れきった溜め息をつく。

レイジ「全く……節操が無い面々ですね。どこで誰が聞いているかも分からないというのに」
ミズキ「レイジ……私、本当に家から出れなくなっちゃうの? 学校にも来れなくなるの?」
レイジ「それは貴女次第でしょうね。本当に人間に感化されて、我々に気がなくなったというのなら、部屋か牢に閉じ込めるのも辞さないですよ」

不安げなミズキに対し、レイジはあくまで冷静だった。

ミズキ「学校はちゃんと来たいよ。確かに迷惑な人は何人かいるけど、それ以上に…………」
レイジ「それ以上に?」
ミズキ「……皆と離れたくないよ」

これは、ミズキの偽りのない真意。
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