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ボクと世界樹
第3章 切なき双子の性。
「うふ…そう…そうね。私は、傲慢なんでしょうね。きっと、誰に対しても」

それは、例え貴方に対しても、ということか。

「‥‥ふぅん?」

ボクはそこで君におでこをコツン‥と合わせた。

「‥ね、…リン‥」

君は不思議そうで、でも何となく解っているような顔で応える。

「ん?なあにレン?」

ボクはそんな君の瞳を見つめながら、

「リンは、…例えボクがリンを壊したとしても、好きでいて…くれる‥?」

リンはその言葉が少し間違っていると思った。
正しくは“いてくれる“ではなく、“いられる“であると。 それでもリンは直ぐ答える。

「さぁ?それはそうなってみないことには、何とも。…でも、そうね…私はレンに何されても、きっとちゃんとレンだけを見ていてあげる。きっと、きっと――――私がレンと果てるその日迄」

ボクはそのときとても驚き瞠目して、ただ君を見つめていた。
君がそんな風に言ってくれる機会はそう無かったからでもある。

「果てる日…??」

何だかそれはコワイ気が。

「そう、‥意味解ってる‥?」

「いや‥どうとでも意味がとれるからどれかなー、と」

そこで驚くことに君は、おでこを合わせたままのボクの頬に握っていない方の手を添え、爆弾発言をした。

「それじゃあ、その意味の一つをを教えてあげましょうか」

‥ボクの頭は一旦考えるということを止めにして感情に流されてみようかとふら~っとした。

‥思春期真っ只中健康男子に何ということを姉さん‥!!!

と、一時はボクの思考回路は可笑しくなりかけてヤバかったが、何とか持ち直したボクにはきっと世界樹は微笑みかけてくるダロウ。

…そうこう思案していれば何とリンさんは、これまた驚くことをしてらっしゃる。ボクのタイをスルスルとそれはそれは目にも鮮やかに解いていった――いや待て‥えーと?

「リ‥っ姉さん‥!!?何解いてんの!?ボク仮にも弟!双子の姉弟!!Are,you,ok‥!!?」

「Oh,アイムソーリーヒゲソーリー(死語)私英語忘れましたの御免遊ばせっ‥ていうかレンだってさっき‥!」

ボクは君の頬に当てていた手を握り取って君の唇を奪っていた…理性のタガがどうにも外れてしまったらしい。

…ので。
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