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一度くらい夢を見たら
第1章 楽しみ・・
一度、夫に面と向かって聞いたことがある。
もう私に女を感じないの?と。
付き合っていた頃は、ちょっと腿が触れ合っただけで
息を荒くしていたのに・・
我慢できなくてラブホテルに駆け込んだことだって
数えきれないくらい・・
それとも浮気してるの?
ややキレ気味に言葉を投げつけると、
あきれ返って笑い出す。
「おまえさぁ、考え過ぎだっつーの!だって
半年に一度はちゃんとしてるじゃん」
直哉は満足げに言う。
満足しているのは半年に一度している、ということらしい。
「半年に一度しかしてないじゃない!」
ヒステリックな声を張り上げた。
「ばっか!子供たちに聞こえたらどーすんだよ」
さすがに美奈枝の気を静めなければヤバいことになるかも、
と直哉も気づいた。
わかったわかった・・
久しぶりに猫なで声で妻をなだめ、
抱き寄せた。
「40超えてからさぁ、体があんまり
反応しなくなっちゃったんだよねぇ」
「・・そうなの?」
「うん・・若い頃はさぁ、街中で好みの女と
すれ違っただけでムラッとしたけど・・
今じゃさっぱりだぜ。
すっかり元気なくしてんだよ、わが息子は・・」
直哉は美奈枝の右手を握ると
自分の股間に押し付けた。
反射的に美奈枝は柔らかい男を握った。
掌で包み開き・・
何度も繰り返した。
だがなかなか男は起き上がらない。
こういうことか・・
美奈枝の手は止まった。