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一度くらい夢を見たら
第1章 楽しみ・・
その代わりに直哉の手が動き出し、
美奈枝の下腹部を滑っていく。
スウェットパンツの中へ、
さらにショーツの中へと入っていった右手は、
その指先に獲物を捕らえた。
泉を囲む柔らかな肉のひだに指をすべらせると、
生温かな蜜がじわじわと湧き出てくる。
直哉の胸におでこをこすり付けながら、
美奈枝は漏れ出しそうな声を必死で我慢した。
「どうだ?気持ちいいか・・」
その囁き方はなんともいやらしい響きにあふれていた。
自身がだめならせめて指で・・
欲求不満の妻を黙らせて、さらには
喜ばせる方法といったら今はこれくらいしかない。
コクンとうなずいた妻と唇を重ねると、
直哉は泉の奥底へと指を突き入れた。
案の定、美奈枝は
重ねられた唇の中でうめき声をこもらせた。
体のあちこちが自分の意志とは無関係に
動き出そうとしている美奈枝を押さえつけ、
決着をつけるためのスピードを上げる。
早い指の動きに合わせるように体が上下し、
全身が突っ張るような感覚に襲われると同時に
泉は変化を告げた。
がくんと体は大きく波打ち、
快感に揺さぶられることしばし。
あぁ!これ以上はダメッ!・・
そのラインにたどり着いた時に、終わった。
下半身が甘ったるくなった。
力が抜けてジンジンとした感覚の残る体を
直哉に抱きしめてもらい、その後すぐに眠りについた・・
と、その時はそれなりの
快感を得ることで気は収められたが、
何の解決にもならなかった。
どうしたら直哉がその気になってくれるのか・・
元気になってくれるのか・・
夫とはいえ自分のものではない体を動かそうとするのは
無理な事。どうにもならない・・
正直な言い方をすると
イライラした気持ちを抱えながら、
夫が立ち上がる時を
待つ日々が続いていた。