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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第27章 切なすぎる夜
「大丈夫でございますよ。もう、いつ生まれても大丈夫と薬師も申しておりますゆえ」
 その後、波打ち際に並んで座り、菊乃の持たせてくれた豪華な弁当に舌鼓を打った。昼飯も済んで片付けようという頃になり、瑶子が下腹を押さえた。
 頼経が気遣わしげに問う。
「もしや痛むのか?」
 瑶子がかすかに頷いた。
「だから、あまりはしゃぎすぎるなと申したではないか。すぐに戻るぞ」
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