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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第27章 切なすぎる夜
「痛い、痛」
 瑶子が泣いている。頼経は飛んでいった。
「大丈夫か、腹が痛むのか」
 泣きながら腰が痛むというので、背後から抱きかかえるようにして腰をさすってやる。
 その時、瑶子の足許を大量の水が濡らしているのに気づき、頼経は驚愕した。
「何だ? 何か出ているぞ」
「出血していますか?」
「いや、血ではない。水のように見えるが」
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