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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第27章 切なすぎる夜
 瑶子が荒い息を吐きながら言った。
「それなら大丈夫です、御所さま、もうじき生まれると思いますので」
 それからも頼経は痛みに耐える瑶子の腰をさすり続けた。
 それから数時間は経ったはずだ。あれだけ心配していたはずなのに、迂闊にも頼経は眠ってしまったようだ。瑶子の絶叫で目覚め、頼経は飛び起きた。
「瑶子、何があった!」
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