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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第13章 藤の舞
 どちらの歌も東国の都の繁栄を歌い込んだものばかりである。
 その歌を終わりとして、舞いは終わった。三人の白拍子が観客席に向かって深々と頭を垂れる。
 と、しじまに手を打つ音が響いた。見れば、若き将軍頼経が感じ入ったような表情で手を打っている。
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