この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第17章 あとがき二
 まだ今年の春のことです。放送大学の面接講義で私の尊敬する島内祐子先生が徒然草の講義に岡山学習センターに来られた日、授業の合間に思い浮かんだ構想を走り書きしたのも忘れられない出来事でした。
 第二話を書きながら感じたことを少しお話しますと、千種というヒロインがあまりに心が優しくて綺麗なので、私、何か物凄く自己反省という自己嫌悪に陥った部分があります。難しかったのは千種の心的変化です。
 最初は理不尽なことを押しつけられて憤りを感じていたのに、いつしか政子の意図を正しく理解して自分なりに使命を果たそうとする。そういう心の強さや潔さというのがとても私には眩しく思えました。
 自分には絶対にない部分だと判るだけに、余計に惹かれたのかもしれないですね。健気なヒロインを描く度に、我が身を振り返り大変恥ずかしい想いもしました。
 しかし、千種は理想化された女性ではありません。生身の人間で、悩み傷つき歓び、様々な体験をしながら成長していきます。そして、それを側で見守り支えていたのが良人である頼経の存在であったろうと思います。
 竹御所の生涯を史実として知った時、私は十六歳差の夫婦が仲良く過ごしていて、子までなしたというのが信じられませんでした。歴史上、政略結婚で結ばれた夫婦であれば、奥さんが年上というのはありがちとはいえ、それでも数歳から十歳くらいまでが普通。
 なのに、十六歳差というのは無理がありずきる。当時は十五、六歳で第一子を産むのは普通でしたから、母と息子の歳の差と考えても良い。そんな中で自然な夫婦らしく仲良くなれたというのは何かとても二人の間に強い結びつきや感情の通い合いがあったのではないか。私はずっと以前から、そんな風に考えていました。小説にはなりそうだけど、では、どんな風にそれらの史実を味付けし組み立てていくのか?
 
/1848ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ