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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第4章 嵐の夜
 さつきはその場に跪いて、頭を垂れていた。
「母は己の身よりも子の幸せを願うものにございます。さあ、見つからぬ中にお行き下りませ」
「さつき―」
 楓はそれでもまだ迷いのある瞳でさつきを見ていた。
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