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第31章 新婚生活（？）

　「エッチな感じのデートって…なんだそれ…」
　「うーん…映画館でこっそり触りあったりとか、公園でベタベタしたりとか？そんなんかなぁ。お父さん、結構表でヘンなことするの好きでしょう？」

　表でヘンなこと…というはこの前のファミレスでの事を指しているのだろうか。でもあれは一回限りのことだし、やはり華は昔の私と妻のことを知っているのかもしれない。

　「何を根拠にそんな…」
　「へへへ。なんだろうね。とりあえず、ご飯食べよう。」

　そう言って華は食卓に食事を並べ始めた。ご飯とみそ汁と焼き魚。それに卵と納豆。
　超スタンダードな和朝食だ。

　「いただきます。」

　二人で手を合わせてから、食事に箸を伸ばす。

　「しかし、そういう事なら…いいものがあるぞ。」
　「えっ？なになに？エッチくさいやつ？」
　「確かまだ捨ててなかったと…まあ、後で見せてやるよ。まずはご飯だ。」

　それからしばらくは他愛のない普通の会話で朝食をとった。
　華と二人きりの目覚めも二日目に入るが、こうして準備された朝食を二人でとっていると新婚家庭のような気分になってくる。それは華も同じだったようで、

　「徹さん、華との新婚生活はどうですか？」

　と私に向かって微笑みかけた。