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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第31章 新婚生活(?)
 と、そんなことは言えるわけもない。

 柚子もお父さんとセックスした、なんてことは私自身認めたくなかったし、あの柚子がお父さんに性欲の虜にされてしまったなんてことをお母さんが信じるとも思えなかった。

 「まあ元気にしてるよ。この連休は友達と旅行に行ってる。随分と楽しそうだったし、心配ないんじゃない。」

 そんな風に答えて、お父さんのほうを見ると、お父さんと可美村さんは微妙な距離感で気まずそうにたたずんでいた。

 「どうする?お父さん…」
 「どうするって言っても…このまま4人でお食事しましょう、ってなわけにも…いかないよな。」

 そりゃそうだ。

 私たち3人にとっては互いの浮気現場に直面した気まずいカップルなわけだけれど、可美村さんにとっては単に彼女の旦那とその娘に鉢合わせたという非常にマズイ状態なわけだから、逃げ出したっておかしくない。
 それが、罵られることも怒鳴りつけられることもなく、気まずさだけが漂うこの空気は意味不明なはず。この後、お母さんはどう説明したのかな。


 「じゃあね。お母さん。私ら帰るわ。」
 「そう…ね。また連絡して…ね。」
 「さあ、どうだろ。ま、仲良くやりなよ。私たちは私たちで楽しく生きていくよ。…いこ。お父さん。」
 
 別に怒っていたわけではないんだけど、なんだか吐き捨てるような言い方になってしまった。
 私はそのままお父さんの手を引いて速足で歩く。もう振り向くこともしなかった。

 「お、おい華…そんな速足で、どこに向かってるんだ。」
 「駐車場。」
 「そうか。そうだな。もう帰ろう。」

 「……」
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