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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第32章 帰還
 こうして、これが本当に最後のイベントとなった。

 呆けたように放心状態の柚子は、そのまま浴室へと連れていかれる。

 汚れた身体の内も外も、数人の男たちの手で隅々まで洗い流してもらい、そして今度は脱衣場で服を着ることを許された。
 首輪も、当然つけることはない。

 それから柚子は昼食を千鶴と清隆と共にとったのち、昼過ぎには綾辻の家を離れることとなった。
 
 家の前には男たちが見送りに出たが、覆面は相変わらずである。
 見送りの中には、なんとか立ち上がれるようになったフクロウ男もいた。

 「柚子ちゃーん、元気でなあ。また、来てくれよなあ。待ってるからぁ。」
 
 自分たちが何をしたかなど忘れたかのように、男たちはあっけらかんと、呑気に柚子を送り出す。
 そんな男たちに、柚子は、はは、と固い愛想笑いの張り付いた表情でリムジンの窓から手を振った。

 「お嬢様、それでは出発いたします。」


 覆面をつけ、柚子をさんざん嬲り者にしたうちの一人。
 最後に柚子に本物の恐怖を与えた張本人のその男は、何事もなかったように運転手の顔に戻り、表情を変えずに車を発進させた。

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