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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第33章 平穏と、それから危機
 そんなこともあって、話は父のほうへ流れた。

 「あのね、あんたがフラフラしている間にお父さん、会社で倒れたんだよ!今は部屋で寝てるけど、ものすごい熱が出たんだから!」
 「えっ!…へ、へえ…そうなんだ。な、なんか悪いことでもしてバチあたったんじゃないの?」

 一瞬、驚いた表情を見せかけた柚子であったが、すぐにまた平静な表情に戻り、そんな憎まれ口を叩く。それは華をイラつかせた。

 「よ、よくそんなひどいこと言え…」

 華は怒りに顔を真っ赤にさせて、殴りかからんばかりの勢いで詰め寄りかけた。 
 
 「あっ、ちょ、ちょっとまってお姉ちゃん!」
 
 柚子は突然、そこで華の話を遮りテレビに駆け寄る。
 テレビにはニュースで国会中継が流れているだけで、華にはそれが特別変わったことのようには見えなかった。

 しかし、柚子の表情は驚きのそれである。


 「・・・と、そのような児童の虐待の問題でありますけれども、ここは政府が中心となって取り組んでいかなきゃならないということが当然であります。私はこの点につきまして、ずっと政府に対して対策の早期実施をお願いしてまいりました。そういう中で、今回の事件のように実際に虐待の犠牲となる児童は日々増え続けております。経済の回復は急務でありますけれども、犯罪対策閣僚会議の庶務であります内閣官房ではそれと並行して・・・」
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