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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第33章 平穏と、それから危機
「えっ…ちょっと…ゆ、柚子、あんた冗談やめなさいよっ…どうしたのっ…だ、大丈夫?!」
「ぃ…たぃ…」
それ以上、大声で叫ぶでもなく、柚子は歯を食いしばって呻くだけだった。
額には脂汗が浮いている。
私の頭の中に「流産」という二文字が浮かんだ。
確かに柚子のことを憎らしく思って、どうにでもなってしまえと思いはした。だけど、リアルにそんなことが起こるかもしれないなんて考えなかった(考えようとしなかっただけなのかもしれないけれど…)。
柚子が、私との子供だと言って産むことを決意した、新しい命だった。それが、本当に死んでしまうかもしれないという現実を目の当たりにして、私は初めて事の重大さに気づいた。
そして、お父さんは謎の高熱で倒れたままだ。もうこの家の中で、誰も私を、私たちを助けてくれる人はいない。
人間、追い込まれたときは普段出せないような力が出る、火事場のバカ力とかって…そんなの嘘だった。
私はどうしていいか全然わからなくって、その場に泣き崩れることしかできなかった。
声をあげてワンワンと泣いているだけの役立たずだった。
それからどのくらい経っただろう。私は泣きじゃくりながら、とうとう叫び声を上げてしまう。
「いやだぁ…もう…どうしたらいいのよぅ!…誰か、誰か助けてよう…!」