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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第36章 ほのぼのレイプ ~ B面
 ただ、そうは言っても柚子が退院してからの今後は、私たちには問題になるはずである。

 柚子と華は和解したらしいが、その舌の根も乾かぬうちに柚子にわかるような形で私たちが夫婦で居続けることはできないだろう。

 そもそも、私には柚子と華の距離感の変化が何によるものなのか全くわかっていない。

 どうやら、二人の間だけで共有されて私には知らされていない情報、つまり秘密というものがあるらしいことはなんとなくわかる。

 それを問い詰めたところで彼女たちは口を割らないだろう。
 秘密にされるという時点で、私に出来ることは何もないと思われているということだからだ。

 聞いても結局何もできない。

 以前、大橋君の弟の件で私が華に何もしてやれなかったことを思い出してしまった。
 無力で無能な父親である。


 夕食が済むと華は予告どおり自分の部屋に上がっていってしまった。
 私はと言えば、久しぶりのまともな食事で身も心も回復基調にあるものだから、もう少し華と話していたい、なんなら今すぐ抱きしめて、そのまま押し倒してしまいたい、くらいのことは考えていた。

 しかし私と柚子が順調に復調する中、一人だけ不幸をしょい込んだように華の顔は暗いままだ。

 あるいはこの家の不幸を華が一手に引き受けてくれて、それで私たちが回復したのだろうか。そんな風に思えば引き留めてベッドに引きずり込むというのも気が引けた。

 
 結局私は、おやすみと言って華を見送ることしかできず、階段の下から痴漢のように華の足を凝視していた。

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