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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第37章 追い詰められていく。
 これが最初で最後だ、とそれが私の最後の言葉になったが、

 「ありがとうございます。私も、そうあればいいと思っていますけれど、先のことはわかりませんね。」

 と男はうそぶいた。
 玄関まで見送られ、怒りと悔しさと、そして一抹の焦りを感じながら私は学校を出た。


 援交を疑われる柚子のこと、男の支配下に置かれてしまったらしい妻のこと、そして、ゆすりのネタにされてしまった私と華の愛情。
 
 どれもこれも、私の心を引き裂くような事象ばかりである。
 様々な感情に揉まれながら、私はしばらく町をふらつき、結局なんの解決も結論も得られないまま、帰路についた。

 家に帰りついてみるとすでに6時を回っているのに、家には人の気配がない
 まだ二人とも学校から帰っていないのか。


 私は上に上がって華の部屋に声をかけるが、やはり返事はない。
 なんとなく胸騒ぎのようなものを感じて、

 「華、入るぞ」

 と、部屋の中へ勝手に入ってしまう。
 華の残り香を感じながら、見るともなしに机の上に目が行くと…

 そこには華の指輪が寂しげに置かれていた。
 その光景に、スーっと体温が下がっていくのがわかる。

 華は、指輪を外して出かけた……何処へ…いったい誰と一緒なんだ…


 私は胸の奥で不安と疑いの火種がくすぶり始めたのを感じた。

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