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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第37章 追い詰められていく。
 華が意を決して呼び鈴に手を伸ばしたところで、唐突にドアが開いた。

 「きゃっ」
 
 いきなりドアを開けられて小さな悲鳴がもれる。

 「やあ。来たね。」
 「なんで…わかったの。」
 「なんとなくね。そろそろ来るかなって思っていたから、モニターを見た。」

 そう言って可美村は呼び鈴の下あたりを指さす。
 そこには、確かに小さなカメラらしきものがついていた。


 「……気持ち悪い…」
 「ははっ、相変わらずだな。…どうした。入らないのかい?そんなところにずっといたら目立つよ。…冷えるしね。」

 「あのね…お願いがあるの。」
 「ああ。何だい?」

 「もういいの。いいから…好きにしていいから。…だから、痕が残るようなことだけはやめて欲しいの。」
 「うん。そんなことか。わかったよ。痕は残さないように気を付けよう?ささ、だから入って。ほら、こんなに冷えているじゃないか。」

 可美村は即答し、そして華の手を握りしめた。
 手袋もせずにここまでやって来た華の手は氷のように冷たく、それは華の表情と相まって、彼女の心の温度を表現しているかのようでもあった。

 「絶対に…約束だからね…」


 そう言ってからようやく華は歩を進め、可美村の部屋の中へ消えていった。

  
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