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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第38章 離れていく心

 「おまたせぇっと。ほら、こっち見ていいよ。」

 洗い場に座って待っていた父は、振り返って柚子の姿を目にすると、おっ、と声を上げる。

 「なんだ、水着、持ってたんじゃないか。」

 そこに立っていたのは、黒地に白いハート柄のビキニ姿の柚子であった。

 秋口に華と3人で海へ行ったとき、柚子は水着がないからとスクール水着を持ってきた。父はそのことを言っているのだ。
 
 「うん…実はあったんだ。ただちょっと恥ずかしくって、結局今シーズンは着られなかったの。」

 その柚子の説明は完全なウソである。
 この水着は沖縄で千鶴が柚子のために準備したものであった。

 とっくにシーズンが終わっているから、帰ってきてから着る機会はなかった。
 それにこのビキニには清隆という微妙な感情もまとわりついていたから、結局外に着ていくことは金輪際ないようにも思える。

 そこで今、風呂で父の身体を洗ってやる際に使おうと、そういう発想なのだ。


 「これなら私も濡れてもへいきだしね。バッシャバッシャ洗ったげられるよ。…あれ、タオル邪魔(笑)今更ちんちん隠したってしょうがないでしょ。」

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