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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第39章 事態を収拾するには勇気が必要だ。いろんな勇気が。
 「あのさ、お父さんにはもう何もしてないよね。」
 「ん?…ああ。一度会ったきり、それ以上何もしてないよ。あの時一回だけのことだよ。」

 一回だけのこと、というのは多分お父さんからお金をもらったことを指しているのだろう。
 
 「今度そんなことしたら、絶対許さないんだからね。」
 「ああ、わかってる。真知子クン、そんな怖い顔しないで。かわいい顔に怒りジワができちゃうぞ。」

 「いか……うう、もういいわ。相変わらずあんたとは話になんない。」
 
 なんとかっていう剣はコンニャクだけは切れない、なんて話を聞いたことがあるけれど、本当にそんな感じだ。
 そのたび私はイラつかされて、きっと寿命が縮んでる。

 「…シャワー浴びたら帰るわ。」
 「ああ、そうか。バスタオルは…」
 「わかってる。いつもの場所でしょ。」

 いつの間にか私はこの家のバスタオルの置き場まで覚えてしまっていた。そんなこともほとほと嫌になってくる。

 「次は…ええと…火曜日だ。ちょっと間空くけど、忘れないように。」
 「…うん……」

 私は床に散らばった制服と下着をかき集めると、部屋を出てシャワーに向かった。
 シャワーを浴びたあとは、もう部屋に戻ることもなく、そのまま家に帰ってきた。

 そうやって、身も心もボロボロになって帰ってきたのに、帰ってきた家では話相手もいなかったのだ。
 朝になって、下に降りてみると、今度はもうお父さんも柚子も出かけた後。

 

 なんで私はこんな孤独になってしまっているのだろう。


 
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