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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第39章 事態を収拾するには勇気が必要だ。いろんな勇気が。
 これまでに巻き上げられた額は既に20万円を超えていた。
 このペースでたかられ続けたらたまったものではないなと思いつつも、彼は反撃の一手が打てずにいる。

 そしてしばらく街をさまよった後の家路で、徹は道の反対側からやってきた華と偶然に顔を会わせてしまった。

 家の方向から歩いてくるにも関わらず、華は制服姿のままである。
 「あっ、華…」
 「お、お父さん…なんでこんな早い時間…」

 「半休したんだ。華はこんな時間にどこへ行くんだ。家は……逆方向だぞ。」

 もう時刻は夜の6時を過ぎている。今から出かけるようでは帰りはまた遅い時間になるだろう。

 「う、うん…ちょっと今日も遅くなる…かも…」

 「誰かに…会うのか。」
 「……友達…と勉強…」

 「あまり…遅くなるなよ…」


 華はこれからまた犯されるために捕食者の待つその部屋へと向かう途中である。
 一方、父はといえば既に喰われたあとの、怒りと悔しさと失意を抱えたままに帰宅する途上であった。

 二人はそこですれ違い、互いの中心にその男がいることには気づいていなかった。


 言葉に表せないような悲しみに包まれたまま、二人はそれ以上の会話をすることなく、それぞれの目的地を目指して歩んだ。


 
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