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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第39章 事態を収拾するには勇気が必要だ。いろんな勇気が。


[12月24日(水)] 父の告白日記


 今日はクリスマスイブだというのに、私は娘たちにプレゼントもケーキも買ってやることなく、一日を終えてしまった。

 いまそういう気分じゃないよねえ、と柚子もそれを許してくれた。華に至っては今日もまともに顔を合わせていない。
 
 「でも、もう少しみんなの気持ちが落ち着いて来たら、改めてプレゼント頂戴。もちろん、お姉ちゃんにもあげてね。」

 娘にそんな気を遣わせた発言をさせてしまう自分が情けなかった。
 だから、本当にもう何とかしなければいけない。
 
 そんな気持ちで日記を書いている私の脇には、若い頃に購入したサバイバルナイフが置かれている。

 しかし、それを使うことには全く現実味を感じない。
 武器が必要だ、という言葉に、試しに押入れの奥から掘り出してみたものだったが、

 「…ないよなあ。これはない。」

 言葉がひとりでに口をついて出る。

 2時間サスペンスなどであれば、今の私は十分に殺意を抱く状況にいるのかもしれないけれど。



 私に向かって、武器が~、という言葉を口にしたのは部下の男だった。
 
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