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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第6章 行き場なくしたココロで
 華にしては珍しく、理屈っぽい言い方をする。少し時間をかけて話を聞いたほうがよさそうだ。

 そう思い、父はベッドの娘の足元あたりに腰を下ろす。

 「柚子もちょっと変だった。何にもなかったとは思えないよ。」

 「…そうね。じゃあ、もう少し時間が経ったら話すよ。今日はもう会社に行って。話せるようになったら、ゆっくり話出来る時間を作ってくれたらいいから。」

 「なあ、こっち向いて顔を見せてくれよ。」
 「ごめん、いまちょっとひどい顔になっていると思うから、見られたくないの。」


 「…そう。わかった。あんまり無理すんな。」

 「ん。大丈夫。」

 本当にこれで良かったかな、と、感じながらも父は娘の部屋を出て、そして仕事へ出かけて行った。

 娘は一人、ベッドに籠ったまま天井を眺め考える。

 まだ少しヒリヒリとするけれど、肛門と腰の痛みは一晩でほとんど引いたから、まあ大事には至らなかったのだろう。
 朝方まで泣き明かしてからひと眠りしたら、概ね気持ちの整理もついてしまった。

 だからもうこの件は忘れてしまって、リョウタやその家族と完全に切れてしまえば、それでいいのだと思った。 

 しかし学校が始まってしまえば、嫌でもリョウタと顔を合わせることになる。
 それが気がかりだった。
 
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