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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第39章 事態を収拾するには勇気が必要だ。いろんな勇気が。


[12月27日(土)] 風景:カラオケボックス


 すでに学校は冬休みに入り、可美村のほうは時間に余裕のある生活を過ごしていたが、桜井徹にとっては年末年始休暇直前の忙しい時期でもあり、可美村と直接会うのは週末となった。

 立場上、可美村の指定する日を断れる徹ではなかったが、ここ数回、なんだかんだと言いながらもしっかりと現金を手渡していたこともあってか、可美村は週末まで待つことを了承したのであった。
 しかしクリスマスを跨いだことで既に金は尽きつつあり、可美村にとってはこの4日間は焦れるほどに長く感じた。
 彼は真の真知子も愛していたから、クリスマスには少し良いところで食事をし、プレゼントなども買って見せたのである。

 「可美村先生、すみません。長期休暇の直前というのは、どうにも時間が取れないことが多くて。」
 「いえいえ、基本的にはこちらがお願いしている立場ですから。…けど、どうしたんです?何か妙にかしこまったというか、そんな丁寧な話し方、いつもとちょっと違います。」

 やけに下手に出る人間には注意が必要だ。モンスターペアレントなどと呼ばれるようなクレーマー父母も、最初はやけに丁寧な物腰しで始まることが多い。攻撃の構えを持った人間は、それを隠すために必要以上に丁寧な態度で事に臨むということを、可美村は経験的に知っていた。
 だから、可美村は警戒する。

 こいつ、何を考えている?
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