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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第39章 事態を収拾するには勇気が必要だ。いろんな勇気が。
 「先生からも教育上良くないのではないか、とご助言をいただきました。その通りだと思います。先生との関係を、一度は暴力的に解決することを想像したこともあります。でも今の私は、自分がしていることを認めもせずに何を言っても結局わかってはいただけないだろうと、そんな風に思うのです。いろんな人の助言を貰って、結局は勇気をもって罪を認めるところからしか始まらない。そういう結論に至りました。」

 「桜井さん…しかしそれは…近親相姦ですよ…法的にも人道的にも認められていない…」

 厳粛な顔のまま、もう少し喋らせてしまおうと、可美村は追い打ちをかける。

 「華とは、もう夫婦になろうと…いや、もちろん法的には無理です。無理ですが、これからは夫婦としての関係で生きていこうと、そんな約束もしているんです。ですから、単なる近親相姦なんかとは違います。私たちが新しい人生を歩もうと、そう思ってのことなんです。」

 それは可美村にとって想定以上の収穫だった。
 そこまでのことを、自ら語ってしまうことは想像もしていなかったが、結果として単なる近親相姦以上にネタとしての完成度は高まった。

 しかし、そのあと徹のとった行動は想定の範囲外である。

 突然、徹はソファから降りて床にひざまづく。
 そして勢いよく腰を折り、おでこを床にゴチンと音をさせてぶつけた。

 いわゆる、土下座、である。
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