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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第39章 事態を収拾するには勇気が必要だ。いろんな勇気が。
 彼は別にタバコを吸いたかったわけではない。自分の気分をコントロールするための演出である。

 「いやっ、そんなことはないはずだ。あなただって、聖職者だ。そういう職業を目指した時点で、あなたの本質は善き心で作られているはずなんだ。」

 やれやれ、と可美村は心の中であきれる。

 善き心、だって…そんな言葉、よく恥ずかしくもなく使える。しかし、こうも下手に出られるとやりにくいのは確かだ…


 可美村は脳裏に、絶頂を迎えながら悶える華の顔を想像した。
 今日もこの後、彼は華を家に呼びつけている。


 「目の前でみっともない姿をさらしているこの男から、今日もしっかり金を巻き上げて、そしてその後に娘を、思う存分犯しぬいてやる。父親のこの姿を娘にも見せてやりたいものだ。」

 そうやって意識的に徹を見下してみれば、この哀れな男をもっと痛めつけてやりたいという感情が湧き上がってきた。
 

 悪の化身として、可美村の心中は盛り上がりを見せる。


 「桜井さん、あなたね…自分のしてきたことがわかっているんですか?真知子が行き場所を失って私のところに来たのだって、結局あなたが娘さんと通じてしまったからですよ。それを、私に向かって頭を下げたところで、それで全て無かったことにしてもらおうなんて、ちょっと虫が良すぎるんじゃぁないかな。」
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