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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第42章 2014 2 2015
……つもりだった。しかし、身体はピクリとも動かない。
そして視界に広がる動物の絵も、また1mm足りとも動かなかった。
あれ…からだ…動かない……というより…全身に感覚がない…
その状況を受け入れた直後、彼は絶望的な事実を理解してしまった。
「この…動物の絵……俺の…俺の革ジャンの背中の刺繍じゃないか!!!」
彼の視界は、自分の背中をまともに捉えている。それが何を意味するかを知った瞬間、絶望と死の恐怖が彼を包みこんだ。
彼の頸椎は完全に破壊され、顔は真後ろを向いてしまっていたのだ。
「嗚呼……!嘘だろ…そんな…」
誰か助けてくれ、と叫ぼうにも、声も出すことができない。
恐怖に怯えながらも可美村の意識は次第に朦朧としていく。
「いやだ…死にたくない…死にたく…ない…」
薄れゆく意識の中、彼の脳裏に最後に映った映像は、華の淫靡な表情でもなければ真知子の笑顔でもなく、家に残してきた息子の後ろ姿だった。
そしてその姿も次第に暗闇に埋もれていき…やがて彼の意識は虚空へと完全に霧散した。