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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第43章 新しい形の未来が見える
[1月18日](日) 真知子の回想
きっともう一生忘れることのできないあの日。
少し不機嫌な感じになって可美村クンは部屋を出て行きました。
けれど私はそれが彼の姿を見る最後の光景だなんて、思いもしなかったのです。
焼かれる前の彼にも会わせてもらうことのできなかった私にとって、
「ちょっと出てくる。」
とだけ言って部屋を出て行く、少しイラ立った可美村クンのその後ろ姿が、本当に最後でした。
私と一緒に住むようになってからずっとではありましたが、クリスマスを過ぎた頃から特に、可美村クンはお金のことに悩んでいるみたいでした。
私ももっと頑張って働くから、なんて言ってもみましたけれど、私がそういうことを言うのは、彼の悩みを一層深めてしまっていたようです。
あるいは、彼のことを傷つけていたのかもしれません。
私は努めて明るく振舞っていたつもりでしたけれど、可美村クンが考え込んでしまう時間は日に日に長くなっていきました。
なんとか彼のことを慰めようとする度に、彼のいらだちはむしろ増してしまうようで、あの日のようにプイと外へ出て行ってしまうようなこともしばしばだったのです。