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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第43章 新しい形の未来が見える
部屋のドアを開けようとすると、鍵は開いていました。
私はまたカギをかけ忘れて出て行ってしまったのかと、自分の緩さを反省しかけましたが、しかしそうではありませんでした。
中には、会ったこともない女の人が待っていたのです。
「まさかとは思ったけどね…本当に浮気してたなんてね。」
私よりもずっと若く、髪型をボブにアレンジし、意思の強さを秘めたような目を持った女の人でした。
写真すら見たことがありませんでしたが、その人が可美村クンの奥さんだということは、すぐにわかりました。
そうか、奥さんに私たちのことがバレてしまって、そして彼は奥さんの元へ帰ってしまったのだ、と私は誤解し、寂しさに涙を滲ませかけたのです。
本当にそうだったら、どんなに良かったか。
今となっては、そういう思いでいっぱいですが、その時は自分が一人になってしまうという身勝手な悲しみの涙でした。
「あの人、死んじゃったよ。」
「えっ!?」
私は意味が分からず、オウム返しにそう叫びました。
「全くさ、あの人の笑顔とか、そういうの全部あんたに持ってかれて……その上あの人…勝手に死んじゃったよううっ!!うわぁぁあぁっ!」
奥さんは突然に激しく泣きだして、立ち上がると何かをばんと床にたたきつけたのです。
それは、私のスマホでした。
スマホはめちゃくちゃに壊されていて、そこにあった私と可美村クンの思い出も、全部無くなってしまっていたのです。