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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第43章 新しい形の未来が見える
 華の言ったことがその通りであることに加え、今まで驚きと怒りのあまり一時的にせよ忘れていた、可美村のことを再び思い出してしまったのである。

 「そうだけど…そう…だけどぅ…ぅ…ううぅっ…」
 
 母の両目から、ハラハラと涙が流れ落ちる。

 「あーあ…ママ、泣いちゃった。」
 「なんで…泣くのよ…」

 そういった華の目にも涙が浮かんでいた。

 黙って涙を流し続ける母を前に、一旦その場は休戦状態となる。

 父は自分の立場を棚に上げ、もう勘弁してくれ、とこの場から逃げ出したい気分でコッソリため息をついた。

 「…あのさ…まずはご飯食べちゃおうよ…ね。お母さん。このままじゃ捨てることになっちゃうよ。」

 「…そうね……ご飯を残すのは、いけないことだわ…グズ…まずは…食べちゃいましょう。」

 それからしばらくの間、食卓に会話はなく、カチャカチャとスプーンと皿のぶつかり合う音だけに包まれた。

 4人とも下を向いたまま、皿とスプーンだけに焦点を合わせている。


 こうして第3ラウンドは収束し、4人は口をつぐんだままそれぞれに思いを馳せていた。

 

 
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