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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第43章 新しい形の未来が見える

 「そんなに強がって見せなくてもいいさ。」

 あまりにも不憫な妻の境遇に抱きしめてやりたい衝動に駆られる。妻もその私の気分を察知したろうか。

 「…胸を貸してくれるのかしら。」

 華のことを思うと一瞬の躊躇があったが、それでも私は妻の脇にすり寄って、彼女をきつく抱きしめたのだった。
 妻の腕にもギュッと力がこもり、私の胸に顔をうずめてプルプルと震えた。
 そこに嗚咽があったのかどうかはわからない。
 
 私はといえば、久しぶりに抱きしめた妻の、暖かく柔らかい身体に懐かしさを覚えてしまい、そのことでより彼女が不憫に思えてしまった。

 しばらくそうして身を震わせたあと、落ち着きを取り戻したのか、彼女は顔を上げた。

 「ありがとう…でも……いいの?…華が、怒るわよ…」
 「まあだから、ここまでだ。華が怒るようなことは…しない…」
 「うふふっ…そうだね。…でも、キスくらいもだめかな?(笑)きっとわからないよ?」

 「…そういうとこ、柚子の血はお前から来てるな…」

 「秘密なのよね?」
 「頼むぞ。」

 顔を少し寄せると、妻の唇がスウと近づいてくる。
 唇を合わせただけの軽いキスを数秒交わして、私たちはフフッと軽く笑った。

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