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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第50章 == あとがき ==
・日記式

 この作品の中で使っている、「登場人物それぞれが日記を書いてそれが本文となる」という構成。元々は実験的に始めただけのものです。

 が、書いている途中でそれが書きやすいやり方だということに気づきました。

 なにがどう書きやすいのか。

1.とにかく日記別に視点が固定されるので、視点変換の労がない。
2.同じ場面をそれぞれの視点から書き直すことができるので、書きたい心情表現は全部ぶち込むことが出来る。
3.日記であるということが前提なので、人物により記憶のずれがあってもおかしくない。だから、同じ場面でも言ってることややってることを微妙に変えることができる。


 特に3.は重要で、これができると同じセリフをいろんな言い回しに変えて書くことができるのです。セリフを考えているときはいろいろと気に入った言い回しが出てきますが、それを一個に絞りこまなくていい(ということにしてる)わけです。

# [風景]という形の神の視点も残してあるので、説明的な描写を多用したいときはこの視点を使っていました。

 これは実は1stガンダム(またか)で使っていた手法からヒントを得てます。
 セリフの引用をするといろいろ問題がありそうなのでざっくりいうと。

 アムロがランバラルとした会話、実際に交わされた会話と後日アムロが独房の中で回想するランバラルのセリフが全然違うものになってるんです(もちろん主旨はいっしょ)。
 それまでのアニメやドラマは回想シーンといえば一度使ったシーンをそのまま流用するというのが普通だったので、この表現には衝撃を受けました(ガンダムが当時、"リアル"とされたのはこんなことも効いていたと思います)。

 

 ところでこの方式、主語の使い方、時制、セリフ回しなどには一部制限が出てきます。
 日記にあえぎ声の描写とか、チョットおかしいですよね。

 途中まではそういったところにもかなり気を使いながら書いていたのですが、途中からある程度開き直って書いちゃっています。
 リアリティの追及よりも、エンタメを優先するほうが、(自分にとって)本筋だということを思い直したからです。

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