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第50章 ==　あとがき　==

・リアルとファンタジー

　エロ小説はファンタジーです。

　ちょっと頑張れば手に入るようなシチュエーションだったら、それは現実を追い求めたほうが良いわけで、ファンタジーとしか言いようがない現実離れしたシチュエーションのほうが興奮すると思っています。

　けれど全編ファンタジーだと、エロ小説の場合は少し興奮が不足するという面もあります。
　へえ、そういうこともあるかもね、そういう人もいるかもね、そんな感じ方です。
　普通のエンタメなら全編ファンタジーで埋め尽くしたほうがダイナミックで面白いことも多いですが。

　ですから、肝心のシーン以外は基本的にリアル寄せで書くように心がけています。
　自分の普段触れるような日常の中に、ファンタジーを埋め込むことで、読み手がリアルな興奮を得られると考えています。


・セリフ回し

　上記のようなこともあってか、私は基本的にリアルなというか、自然なセリフ回しが好きです。
　文脈の切れ目と「」の切れ目も意図的にずらしたりとかもします。

　そういう自然な流れを意識したセリフの中に、隠語関係はストレートに書くようにしてます。
　これも日常の中に埋め込むファンタジー、というのと同じような感覚の手法です。　

　
　一方、ここのサイトを見ていると、特に女性の作者の作品はどちらかというと芝居がかったセリフを好む傾向にあるなと感じています。
　この辺は女性と男性の感じ方の差なのかもしれません。
　おそらく読み手としての女性も、少し現実から遠ざかっているような空気のほうを好むのかな、とも思います。

　これはもう良し悪しではなく趣味の問題なのですが、ちゃんと人気を取りたいと思うのであれば、そういったことも考慮すべきなのでしょう。
　もっとも、最初に書いたように私は自分が抜けるオカズを自己生成しているわけなので、そっち側に舵を切ることは当分ないだろうなあとも思っています。

　ちなみに、セリフに関しては自然な柔らかさを心がけていますが、地の文についてはいろいろ使い分けています。　

　特にあらすじまとめでは極端に硬い文章を作って、少々別な形のエロを追及しています。
　説明の難しいところなのですが、中学生ぐらいの頃、辞書でエロぃ言葉を引く行為をしたことがある方なら、わかっていただけるかもしれません。