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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第56章 【番外編】 中学生妊婦の憂鬱 (6)
 強く促すこともなく、宗介は黙って待った。
 柚子が話し始めればそれでいいし、話すのをやめたとしてもまた、それはそれでいいという態度である。

 「自分の役目?っていうのかな…私がやったほうがいいと思うこと、多分私にしか出来ないことっていうのがあって、ね。」

 「抽象的でよくわかんないな。」
 「ごめんね。」
 「いいさ。それで?」

 「それは結構勇気もいるし、出来ればこれ以上関わりたくないの。でもやらなきゃいけないって、そうも思うんだ。」

 「具体的になんだかよくわかんないけどさ…前に父ちゃんが言ってたことがあるんだ。図書委員の仕事が超面倒臭くてサボってる、って愚痴ったときに説教されて。初めて本格的に怒鳴りつけられた。」

 「うん?」
 「お前が楽をした分のツケは必ず誰かに回るんだ、それでいいのかって。」

 「……良く…ないよね。」
 「うん。良くない。だから結局、図書委員続けた。」

 「そっか。頑張ったんだ。」
 「あんときの父ちゃん、怖かったしな。まあ頑張ったって言っても、図書委員の話だけど……答えになってないか。」

 「ううん。なった。決心ついた。ありがとう。じゃあこの話はもう忘れて?」

 そう言って柚子は明るく微笑む。
 その笑顔が真意であると思えたから、それ以上宗介は追及をしなかった。
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