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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第26章 変わってしまった日常で、果実は売られる
 「あ、いやそれはちょっと違うな…肉便器ってのは、だな。不特定多数の男に次々犯されて中出しされていくみたいなことを言うんだ。」
 「あー、そういうやつかー。」
 
 娘はそれを聞いて、柚子が好きそうなシチュエーションだなと考える。
 ちらら、と呼ばれるあの女性のもとへ送り込んだら、柚子もそんな感じにされるのかもなあ、などとも想像していた。

 「…たくさん用意できます、なんて言ってたもんな…」

 「えっ?何のことだ?」
 「んーん。何でもないよ。」

 「てか、華…またなんて言葉を…」
 「いや、アニメの歌であるんだよ。にくぅにくにくにくべんき~♪」

 大きな声でとんでもない歌を歌いだす娘に、父はまた狼狽する。

 「ば、ばか、やめろって…何なんだ最近のアニメは。」
 「アニメって言ってもね、スタジオズブリとガンデムだけじゃないんだよ(笑)。いろいろあるんさ。」

 けらけらと屈託のない様子の娘に、父はハラハラした心境で周囲を伺う。
 しかしそれでも、気持ちの矛先が揺らいで、またあの日のところに帰ってしまうよりは10万倍マシだな、とも彼は考えていた。

 「さて、なんだか長居しちゃったし、帰りますかね。徹さん。」

 この日は娘も父もそこで満足して、比較的早く家に帰ることになった。

 前の晩は柚子に連絡の一つも入れず、黙って家を空けてしまった二人。今やそれを柚子に咎められるということもなかったが、それでも、今日のところは早く帰ったほうがいいかな、という程度の判断は働いたようである。


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