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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第27章 群がる蟻たち

[11月21日] 風景:空港
その日、学校が終わってからすぐに、前日に準備しておいた荷物を転がして柚子は空港へ向かった。羽田は最寄の駅から京急で一本。6時前の便には十分に間に合う。
それだけ急いで行動しても、那覇空港に降り立った時にはすでに夜の8時を回っていた。
昨日、というよりも、この約束をした時から、柚子の身体は期待で疼いて、おそらくそうなるのであろう、という妄想で自慰行為の頻度も上がってきていた。
しかし、そうであっても実際その時が来てみると、一抹の不安感に襲われる。
ネット上ではいくら優しそうな人であっても、実際に会ってみたらトンデモない人間であったという話など枚挙にいとまがない。だから、到着ロビーに出るちょっと手前で、柚子はロビーのほうを遠目に観察した。
本人が来ていなくて、「お迎えにあがりました」なんて人が出て来たら大声を上げて逃げてしまおう、そういう注意深さである。
けれども、こっそりと一生懸命に探す、などという野暮な行為は全く必要がなかった。柚子の探すその女性は、真白なワンピースに同じく真っ白で大きな帽子という、いかにもお嬢様然とした格好でそこに佇んでいたのである。

