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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第28章 桜井柚子。オンステージ。
[11月22日] 風景:綾辻本家 大宴会場
その部屋はすでに男たちの発する異様な熱気と臭気に満たされている。わずかではあるがアルコールの匂いも漂っていた。
部屋の真ん中には大きな漆塗りの座卓が置かれており、ワッショイワッショイという声とともに、柚子はそこに運ばれていく。
「ゆっくり、ゆっくり。そおおっとっ」
「はいなはいな。高池さん、足首しっかり持って!はい、じゃあ柚子ちゃん、ここに立ってなあ。」
すでに柚子の名は男たちに周知されているようだった。
柚子は足を下にしてゆっくりと座卓の上に降ろされていく。
その大きな座卓をステージのようにして、柚子は部屋の真ん中に立たされ、男たちに囲まれた。
かろうじてへたりこむことはなかったが、茫然とした表情で柚子は言葉を失い、ステージの上で立ちすくむ。
「んもう、皆さん、いきなりそんな風に襲い掛かってしまっては柚子ちゃんがびっくりしてしまうでしょう?柚子ちゃん、大丈夫よ。みなさん、紳士な方たちですから。」
紳士な方たち、などと言われても、全ての男たちは覆面に温泉旅館での宴会のような浴衣姿だ。
そのビジュアルに紳士という情報が含まれているようには到底見えない。