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第29章 人形とさして変わらないわたし

　「はぇっ、あぇっ」

　柚子は大きくかぶりを振るが、それで男が外に出すとも本気で思ってはいなかった。

　ああっ、ざーめん、また来るぅ…汚いオジサンが中にざーめん出そうとしてるっ…

　それが彼女の心の声である。

　「なんやねんっ！ザーメン容器ちゃうんかぃっ…なっ、なっ、だすぞっ…中っ、出すぞっ！」
　「ぁﾞんぇﾞぇーーーーっ！！」

　ペニスが中でヒクッと跳ねるように動いたのを感じると、柚子は一番下まで腰を下し、そこで動きを止めた。

　「いっ、いくっ！」

　どくっ、どくっ、と脈打つペニスの動きと同時に、柚子の膣壁もギュウと締まって放たれる液を搾りだすかのように絡みつく。
　男の精液は重力に逆らって射精され、一番奥から柚子の内側を満たしていった。

　「っ！…ぁぐっ…んはぁっ、ぁがっ…」
　「はあっ…はあああっ……ふうぅっ…」

　男は満面の笑みのまましばし放心状態となり、力の抜けた柚子も男の臭い体に身を預け、はぁはぁと肩で息をしていた。