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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第13章 伝え切れなかった気持ち
 ハンはソナを背後から抱きしめて、その黒髪に顎を押し当てた。ハンの匂い―あの薬と同じ香りが彼から漂ってくる。
「私もです、殿下。この指先の傷に殿下に頂いた薬を塗りながら、ずっと殿下にお逢いしたいと考えていました。何か、おかしいようなのですが、ずっと考えるのは殿下のことばかりで」
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