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透明犯罪捜査官 美荻野凛々香の非日常
第1章 ―美荻野凛々香の日常―
※ ※ ※
「なあ、凛々香……ちょっと変わった物を使ってみないか?」
口をゆすいで戻ってきた凛々香に、瑠偉人がそう訊いた。
「……変わった物?」
「ああ。その……マンネリ防止のためにっていうかさ……」
そう言われて凛々香は、フェラの時、少し瑠偉人の勃起が悪かったような気がしたことに思い当たる。
(いつも同じようにばかりしているのが嫌だったのかしら? 私はマンネリなんて感じたことはなかったけど……でも、男の人はそういうのってあるのかもしれない)
それが原因で瑠偉人の心が離れるのは嫌だった。
「……なあに? 何を試すの?」
心の中の不安を出さないよう、務めて明るい声で尋ねる。
「ええと、何も問題はないと思うんだ。身体に悪くもないし、誰かに迷惑をかけるようなものじゃない。勿論、凛々香にだって危険はない」
瑠偉人の大袈裟な物言いは、怪しくもあり、滑稽でもあった。凛々香の表情が怪訝さと可笑しさの混ざった複雑なものとなる。
「なんなのよ! もったいぶって……いいわ、わかった! どんな変態オモチャが出てきても驚かないから……早く見せなさいよ!」
「……これ」
そう言って、瑠偉人が握っていた手を開く。驚かないと約束した凛々香だったが、その掌の上に現れた物には息を呑んでしまった。
「……OCD!」
独特の三角形をした二粒の白い錠剤。それは、凛々香たちが普段取り締まりの対象としている透明ドラッグだった。
「なあ、凛々香……ちょっと変わった物を使ってみないか?」
口をゆすいで戻ってきた凛々香に、瑠偉人がそう訊いた。
「……変わった物?」
「ああ。その……マンネリ防止のためにっていうかさ……」
そう言われて凛々香は、フェラの時、少し瑠偉人の勃起が悪かったような気がしたことに思い当たる。
(いつも同じようにばかりしているのが嫌だったのかしら? 私はマンネリなんて感じたことはなかったけど……でも、男の人はそういうのってあるのかもしれない)
それが原因で瑠偉人の心が離れるのは嫌だった。
「……なあに? 何を試すの?」
心の中の不安を出さないよう、務めて明るい声で尋ねる。
「ええと、何も問題はないと思うんだ。身体に悪くもないし、誰かに迷惑をかけるようなものじゃない。勿論、凛々香にだって危険はない」
瑠偉人の大袈裟な物言いは、怪しくもあり、滑稽でもあった。凛々香の表情が怪訝さと可笑しさの混ざった複雑なものとなる。
「なんなのよ! もったいぶって……いいわ、わかった! どんな変態オモチャが出てきても驚かないから……早く見せなさいよ!」
「……これ」
そう言って、瑠偉人が握っていた手を開く。驚かないと約束した凛々香だったが、その掌の上に現れた物には息を呑んでしまった。
「……OCD!」
独特の三角形をした二粒の白い錠剤。それは、凛々香たちが普段取り締まりの対象としている透明ドラッグだった。