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透明犯罪捜査官 美荻野凛々香の非日常
第1章 ―美荻野凛々香の日常―
※ ※ ※
「瑠偉人! 今日のあなた、おかしかったわよ!」
ご馳走の乗ったテーブルを挟んで凛々香がふくれっ面をしてみせる。
「えっ? あ、ああ……本当に美味しそうだね! 何かあったの?」
トンチンカンな受け答えに、凛々香がたまらず噴き出す。
「ホラ、またあ! 全然話聞いてない! 会議の時もボーッとしてたでしょう? しかも、なーんか鼻の下伸ばしてる感じ? もしかしてエッチなこととか考えてたんじゃないでしょうね」
「えっ……ええ? いやっ、そのっ……ホラ……」
図星を指されて思わず狼狽える瑠偉人に、すかさずツッコミが入る。
「なによ? まさかホントにそう?」
「違うって! だって、ええと、夏だから……」
「夏だから? 夏だからなんなのよ……って、ああっ……夏だから女の薄着に見とれてたのね! いやらしい!」
瑠偉人の答えは墓穴を掘ったようだ。
「頼むわよ……ただでさえ、夏場は透明犯罪は多くなるんだからさ!」
「いや! だから、見とれていたのは……凛々香だよ! 凛々香の夏服姿がまぶしくて!」
まさか、透けた下着に刺激されて、とは言えない。それに凛々香も本気で追求しているわけではないのを瑠偉人は知っていた。
彼女は瑠偉人の困った顔が好きなのだ。付き合う前、新人として配属されたばかりの頃から、凛々香はなにかにつけて瑠偉人をよくからかった。
「それより、ホラ、冷めないうちに食べようよ。凄いな……これ、みんな凛々香が作ったの? い、いただきま~す」
「瑠偉人! 今日のあなた、おかしかったわよ!」
ご馳走の乗ったテーブルを挟んで凛々香がふくれっ面をしてみせる。
「えっ? あ、ああ……本当に美味しそうだね! 何かあったの?」
トンチンカンな受け答えに、凛々香がたまらず噴き出す。
「ホラ、またあ! 全然話聞いてない! 会議の時もボーッとしてたでしょう? しかも、なーんか鼻の下伸ばしてる感じ? もしかしてエッチなこととか考えてたんじゃないでしょうね」
「えっ……ええ? いやっ、そのっ……ホラ……」
図星を指されて思わず狼狽える瑠偉人に、すかさずツッコミが入る。
「なによ? まさかホントにそう?」
「違うって! だって、ええと、夏だから……」
「夏だから? 夏だからなんなのよ……って、ああっ……夏だから女の薄着に見とれてたのね! いやらしい!」
瑠偉人の答えは墓穴を掘ったようだ。
「頼むわよ……ただでさえ、夏場は透明犯罪は多くなるんだからさ!」
「いや! だから、見とれていたのは……凛々香だよ! 凛々香の夏服姿がまぶしくて!」
まさか、透けた下着に刺激されて、とは言えない。それに凛々香も本気で追求しているわけではないのを瑠偉人は知っていた。
彼女は瑠偉人の困った顔が好きなのだ。付き合う前、新人として配属されたばかりの頃から、凛々香はなにかにつけて瑠偉人をよくからかった。
「それより、ホラ、冷めないうちに食べようよ。凄いな……これ、みんな凛々香が作ったの? い、いただきま~す」