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透明犯罪捜査官 美荻野凛々香の非日常
第1章 ―美荻野凛々香の日常―
「ちょっと、誤魔化す気? でも、私に見とれていたっていう言い訳は気に入ったわ……許してあげる。そーよ! エヘヘッ……瑠偉人が来る日だから腕によりをかけて準備したんだから!」
「美味い! 凛々香の料理はいつだって最高だよ……今日のも格別だ。このブリ大根、味が凄く滲みてる!」
「そお? ありがと、瑠偉人」
職場では多賀君、美荻野先輩だが、二人の時は下の名で呼び合う。
公職者という立場をわきまえて同棲はせず、こうしてお互いの家を行き来する交際だったが、もちろん、大人の男と女としての付き合いはちゃんとある。今日は週末。瑠璃人が泊まっていく日だった。
食事後。シャワーを浴びた凛々香は、ほどいた長い黒髪にドライヤーをかけ終え、バスタオルを巻いただけの姿で居間に戻ると、先に出て待っていたソファの瑠偉人の隣に腰を下ろした。
「ねえ、TV消して……」
言いながら、自分は照明のリモコンスイッチを薄明りに切り替える。
瑠偉人の横顔。真面目な顔もハンサムだけど、困った時に見せる表情もすごく可愛い。でも一番好きなのはじっと見つめてくれるとき。
「こっち、見て……」
凛々香は瑠偉人の頬に手を伸ばし、甘えた声を出す。週末、二人だけの時間。凛々香の一番好きな時間。
「凛々香……」
凛々香のしなやかな指先が、瑠偉人のバスローブの胸元から忍び込み、乳首をくすぐる。その愛撫に応え、瑠偉人も凛々香の肩に腕を回し、首筋を優しく撫で始める。まだ少し湿った洗い髪を潜り、男の指がうなじを伝って耳の裏へと触れると、ゾクゾクするような快感が背筋に走った。
「ア、ン……」
「美味い! 凛々香の料理はいつだって最高だよ……今日のも格別だ。このブリ大根、味が凄く滲みてる!」
「そお? ありがと、瑠偉人」
職場では多賀君、美荻野先輩だが、二人の時は下の名で呼び合う。
公職者という立場をわきまえて同棲はせず、こうしてお互いの家を行き来する交際だったが、もちろん、大人の男と女としての付き合いはちゃんとある。今日は週末。瑠璃人が泊まっていく日だった。
食事後。シャワーを浴びた凛々香は、ほどいた長い黒髪にドライヤーをかけ終え、バスタオルを巻いただけの姿で居間に戻ると、先に出て待っていたソファの瑠偉人の隣に腰を下ろした。
「ねえ、TV消して……」
言いながら、自分は照明のリモコンスイッチを薄明りに切り替える。
瑠偉人の横顔。真面目な顔もハンサムだけど、困った時に見せる表情もすごく可愛い。でも一番好きなのはじっと見つめてくれるとき。
「こっち、見て……」
凛々香は瑠偉人の頬に手を伸ばし、甘えた声を出す。週末、二人だけの時間。凛々香の一番好きな時間。
「凛々香……」
凛々香のしなやかな指先が、瑠偉人のバスローブの胸元から忍び込み、乳首をくすぐる。その愛撫に応え、瑠偉人も凛々香の肩に腕を回し、首筋を優しく撫で始める。まだ少し湿った洗い髪を潜り、男の指がうなじを伝って耳の裏へと触れると、ゾクゾクするような快感が背筋に走った。
「ア、ン……」