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透明犯罪捜査官 美荻野凛々香の非日常
第5章 ―美荻野凛々香の非日常―
 聞く耳などあろうはずもない。

 ずじゅうっ! ずじゅっ! ずじゅっ! ずちゅううっ!

 酒倉にしがみつく凛々香の尻がポンポンと何度も激しくバウンドする。引き抜かなければ! そうしなければこのまま膣内に射精されてしまう。頭ではわかっていたが、凛々香の女は己を割り裂く牡肉の甘い感触を浅ましく貪り、喰らい込んだモノを放そうとしない。

「膣内だめ……アッ……アッ……」

「中とか外とか言うとる場合とちゃうんやないか? 見てみい、アンタ……どうやら時間切れみたいやで」

(え……)

 突然、歩道の方から叫び声がした。

「きゃああああっ!」

 子供連れの母親らしき女性が、こちらを見て目を丸くしている。何事かと、周りの人々が一斉に凛々香の方を見る。

「お、おい……あれ!」
「なんだ? ストリーキング???」
「裸の女が浮いてるぞ……」
「ねーママー、あの人なんであんなに足広げてるの?」
「見ちゃいけません!」

(あ、あああ……あああ)

 凛々香の心をドス黒い絶望が覆い尽くす。透明ドラッグが切れたのだ。今、人々には凛々香の姿だけが見えている。全裸で抱え上げられ、犯されている秘所の奥までが丸見えとなっている!

「いやっ……ああっ……そんな! いやああああああっ!」

「ひゃはははっ……観念せんかい! こうなったらせめてワシのチンポで昇天させたるわい! イけッ! ほれっ……派手にイったらんかい!」

(こんな、皆に見られながらなんて……ダメ……ダメェッ! なのに……ああっ……もう、感じちゃってる! 嫌なのに……んはああああ、嫌なのに! あ、来る……ううっ……はあああっ……だめぇっ……イクッ! 見られながら……)

「いやあああああああっ……イクッ……ああああああああああ……イグウッ……イッちゃううううううっ! ああああああああああああああはああああああああああああああああーっ!」

 どぷうっ……ぶぴゅっ……ぴぶっ……ぶりゅうううううっ!

 凛々香の大絶叫と共に、膣内には予告通り、酒倉の精が放たれた。

(あ……熱い……それにこんなにいっぱい……う、うううっ……瑠偉人……ごめんなさい……貴方以外の男の人にイカされちゃった……貴方以外の男の精子に……汚されちゃったよ)

 この期に及んで凛々香はまだ、瑠偉人を信じていた。いや、信じていたかっただけかもしれない。
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