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君は僕のものだった
第1章 君は僕のものだった
「・・・とか言って、うちのパパも今年36歳だよー。ほんとジジイだよ!?最近腹が出てきてまじヤバイよ。ダイエットしろっつってんだけど聞かなくてさー。付き合ってた頃はもうちょっとカッコよかったはずなんだけど、最近じゃもうトドにしか見えないよ。毎晩子供が残したの全部食べるからかな?あーほんと、鍛えて欲しいわー。ねぇ、まだジムとか行ってんの?あ、やっぱり?締まってるもんねぇー。うらやましいなー」
ううん・・・謝っても、許してもらえるようなことじゃないよね。
「今も走ったりすんの?あ、そっか。そっちは海が目の前だもんねー。いいなぁー。海岸沿いを早朝ランニング!憧れるー!夏場は海水浴とかできんの?マジで!いいなぁー!今度遊びに行っていい?・・・え?ダイジョウブダイジョウブ!この子も男の子だからさぁ、三兄弟はテキトーにゴザ寝さしとけばいーから!わたしらは一緒の布団で寝んの!むかしみたいに!そしたらワンルームでもいけんじゃん!あはははは!」
もしぼくと君が家族じゃなかったら、君は、どんな人生を歩んでいたんだろう。
最近、そんなことばかり考えてしまうんだ。
「・・・え。いやいや、無言とかないっしょー。冗談だよ、冗談。ほんとに、冗談・・・・」
もしも、なんて都合のいい言葉だけどさ。
でも、最近、もしも、って言葉ばかり、浮かぶんだ。
もしもぼくが、君と家族でなければ、君はいまごろ、大学に通えていたのかな、とか。
「・・・いや、ほんと、こういう空気はやめましょう!いけません!気まずいのとかほんとだめです!」
ううん、ちがう。
高校生で妊娠して、でかい腹で卒業式に出ることもなかったのかな、とか。
ううん・・・。
「・・・ねぇ、ほんと、なんか喋ってよ。ほんと、脇汗でてきたって。だってわたし、ほんとに冗談で・・・そういう冗談言えるくらいになれたらって思ってる感じで・・・」
ううん・・・謝っても、許してもらえるようなことじゃないよね。
「今も走ったりすんの?あ、そっか。そっちは海が目の前だもんねー。いいなぁー。海岸沿いを早朝ランニング!憧れるー!夏場は海水浴とかできんの?マジで!いいなぁー!今度遊びに行っていい?・・・え?ダイジョウブダイジョウブ!この子も男の子だからさぁ、三兄弟はテキトーにゴザ寝さしとけばいーから!わたしらは一緒の布団で寝んの!むかしみたいに!そしたらワンルームでもいけんじゃん!あはははは!」
もしぼくと君が家族じゃなかったら、君は、どんな人生を歩んでいたんだろう。
最近、そんなことばかり考えてしまうんだ。
「・・・え。いやいや、無言とかないっしょー。冗談だよ、冗談。ほんとに、冗談・・・・」
もしも、なんて都合のいい言葉だけどさ。
でも、最近、もしも、って言葉ばかり、浮かぶんだ。
もしもぼくが、君と家族でなければ、君はいまごろ、大学に通えていたのかな、とか。
「・・・いや、ほんと、こういう空気はやめましょう!いけません!気まずいのとかほんとだめです!」
ううん、ちがう。
高校生で妊娠して、でかい腹で卒業式に出ることもなかったのかな、とか。
ううん・・・。
「・・・ねぇ、ほんと、なんか喋ってよ。ほんと、脇汗でてきたって。だってわたし、ほんとに冗談で・・・そういう冗談言えるくらいになれたらって思ってる感じで・・・」