この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
お慕い申し上げて居ります
第1章 再会
職員室は6階にある。まだ5階だ。あと1階上らねばならない。たかがあと1階とはいえ、病み上がりならぬ受験生上がりの体には大分きついものがある。

(疲れた...って、あれっ?!)

朱里が驚いて向けた視線の先には、受験生時代によく相談に乗ってもらい、そして密かに好意を寄せていた中田先生がいた。

「中田先生...っお久しぶりです。こんにちは」

「おお、こんにちは。右京大受けたんだよね。どうだった?」

「お蔭様で合格しました」

「おお、良かったね!僕の後輩になったってことか」

「11年も間空いてますけれど、ね。ふふ」

「うん、まあ... でも嬉しいな」

「私は勿論嬉しいですが。先生が嬉しいってどういうことですかっ」

ちょっと照れて、強めに返答した。

「僕、教師になってやっと1年経ったところだから、教え子がそうやって喜ぶのを見るのって初めてなんだよ。それに...」

「?」

「いや、何でもない。...」

「...」

この、互いにお喋りが下手な感じ。でも悪くない。中田がまた言葉を発するのを朱里は待った。

先生はちょっと朱里から目線を外して言う。

「もし嫌だったら断ってくれていいんだけど....
...良かったら...さ、アドレス知りたいなって...」

こういうことに慣れない中田がもじもじして言う。
朱里は驚いた。

ーー何という好機だ!

「全然構いません!嬉しいです」

体裁で言っているのではなく、憧れのひとが自ら自分に関わってくれるのが、朱里は本当にとても嬉しかったのだ。

中田に付箋を渡され、そこにアドレスを書いて付箋を返す。

その間中田が少しだけ朱里の体に近寄ってきて、心臓が飛び出そうになっていたのは秘密。


/15ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ